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神奈川県の「いのち貢献度指名競争入札」とは?

神奈川県県土整備局では、県民の命を守る担い手の育成を目的として、2014年度から「いのち貢献度指名競争入札」を試行してきました。
そして、2015年度からは試行範囲を拡大することとし、「神奈川県いのち貢献度指名競争入札試行要領」を制定しています。

今回は「いのち貢献度指名競争入札」についてご紹介します。

どんな工事が対象? 

試行要領の第3条では、対象工事について以下のように定められています。
・特に地域貢献度の高い社会貢献企業又は優良工事施工業者を対象とした工事 
・設計金額が概ね2,500万円(建築一式工事については概ね5,000万円)未満の維持修繕等小規模工事 
・災害復旧に係る復旧工事
・その他早期着手が必要な工事 
ポイントとして、「社会貢献企業」「優良工事施工業者」であることが挙げられています。

社会貢献企業の条件とは?

試行要領別表3(工事に係る総合的評価基準項目)によれば、「災害協定締結又は覚書等による指定施工業者」となっています。
自然災害や事故の発生時にパトロールや予防処置、応急復旧工事などを行う協定を結ぶことにより、社会貢献企業として高く評価されるということです。知事と協定を締結している関係団体に加入している業者も対象となります。

ただし、防災協定を締結する相手によって「いのち貢献度指名競争入札」における社会貢献企業の条件を満たせるかどうかは変わってくる可能性があります。詳しくはお問い合わせください。

なお、防災協定を締結することで経審のW点アップにもつながります。「防災活動への貢献で経審の点数アップ」の記事をご覧ください。

優良工事施工業者の条件とは?

神奈川県が発注する500万円以上の請負工事では、採点基準に基づいて評定が行われます。
評定点が80点以上であれば「他の模範となる優秀な工事」と認められます。
過去5年間に評定点が80点以上の工事があり、なおかつ65点未満の工事がなければ優良工事施工業者として評価されます。
その条件に当てはまらなかったとしても、各事務所管内での工事評定点の上位者であれば優良工事施工業者として評価されます。
当初は前年度の評価点のみが対象でしたが、指名対象業者の範囲を拡大するために、過去5年間まで対象が拡大されました。

特別評価項目とは?

神奈川県では若手技術者の育成にも力を入れています。そのため、35歳未満の主任技術者を雇用していると評価が高くなります。

防災協定の締結、工事評定点、若手技術者の雇用などは「特別評価項目」と位置付けられています。これらの項目を活用すると、他の総合的評価基準項目に該当しない場合でも指名選定業者に追加される可能性があります。積極的に活用していきましょう。

ペナルティについて

試行要領では、指名選定業者からの除外についても定めています。
例えば、「いのち貢献度指名競争入札」による指名を受けた際に辞退届を提出せずに入札書を提出しなかった者は除外の対象となってしまいます。指名選定業者を目指す場合はご注意ください。

【神奈川県いのち貢献度指名競争入札試行要領】

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/820627.pdf

 

おわりに

「いのち貢献度指名競争入札」についてご紹介してきましたが、神奈川県の公共工事を受注するためには、経営事項審査と入札参加資格審査を受け、入札参加資格名簿に登録されることが必要です。
経営事項審査は入力項目も多く複雑であるため、ハードルが高いと感じられるかもしれません。まずは経験豊富な専門家にご相談されることをおすすめいたします。

 

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