経営状況分析で注意すべき点

115211経営状況分析の申請は、国土交通大臣の登録を受けた経営状況分析機関に対して行います。

必要な書類は分析機関ごとに異なりますが、経営状況分析申請書以外にも法人税の確定申告書3期分や、建設業の許可通知書、法人税申告書の別表十六などが必要になります。

法人税申告書の別表十六とは、「減価償却資産の償却額の計算に関する明細書」です。 別表十六(一)が旧定額法又は定額法、別表十六(二)が旧定率法または定率法です。

「一致すべき数字」の確認

経営状況分析申請の際は、決算書において「一致すべき数字」が一致していることがポイントになります。その一部をご紹介します。

・経営状況分析申請書に記入した当期と前期の減価償却実施額が、法人税申告書の別表十六(または、その他減価償却実施額が確認できる資料)と一致しているか

・貸借対照表と株主資本等変動計算書の「純資産合計」が一致しているか

・損益計算書と株主資本等変動計算書の「当期純利益(当期純損失)」が一致しているか

・損益計算書と完成工事原価報告書の「完成工事原価」が一致しているか

これ以外にも多くの確認すべき点があり、「一致すべき数字」が一致していないと申請を行うことができません。

 

追加書類が必要になるパターン

さらに、経営状況分析機関が分析を行う上で疑義が生じた場合は、追加で書類の提出を求められることもあります。

例としては、「短期貸付金」「短期借入金」の額が1年前と同じである場合です。 「短期貸付金」「短期借入金」とは、1年以内に返済される(返済する)ものであるため、金額が1年前と同じであるということは、返済が行われていないのではないかと疑問に思われます。そのため、返済の見込みがあるのか確認するために内訳書や借用書の提出を求められる場合があります。

また、経営状況分析機関では各科目のバランスもチェックしています。例えば未成工事支出金が他の科目に比べて突出して大きい額であるときは、工事現場ごとの未成工事支出金の資料を提出するよう求められる場合があります。

 

このように、経営状況分析申請においては注意すべき点が多くあります。経験豊富な専門家にご相談されることをおすすめいたします。

 

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