皆さんは「国土強靭化基本法」というものについてご存知でしょうか?
2011年3月11日に起きた東日本大震災、この歴史的な大災害を通じて、防災や減災への取り組みを意識し、復旧復興支援が迅速に進められるよう、その施策などの策定・実施を行うための法案です。
策定及び実施の方針
・既存社会資本の有効活用を行い、費用の縮減を目指す
・設備・施設などの効率的な維持や管理を行う
・それぞれの地域に応じ、自然との共存、環境調和を目指す
・基本理念や方針に基づいた上で、実施されるべき施策の重点化
・民間資金の積極的活用
といったような内容が挙げられています。
策定の流れ
策定の流れとしては、まず国土強靭化推進本部が設置され、これに関連する総合的かつ計画的な推進を目指して運営していきます。
推進本部では、内閣総理大臣が本部長に任命され、内閣官房長官や国土交通大臣等が副本部長、その他国務大臣が本部員といったような構成となり、権限としては、必要に応じ行政機関に対して、資料やデータの提出などの要求を行う事が可能です。
この推進本部により「国土強靭化基本計画」が定められ、これが国土強靭化に関するその他の国の計画などの指針となります。
定められた基本計画に対し、欠点がないかを関係行政機関の協力を得て脆弱性評価が行われ、その結果を基に策定を進めることとなります。
案の閣議決定後、「国土強靭化地域計画」が各都道府県及び市町村によって定められ、双方の調和が図られます。それを指針として他の計画を定め、地域計画は各都道府県・市町村によって、基本計画は国によっての実施が行われます。
国土強靭化アクションプラン
官邸のウェブサイトの中に、国土強靭化推進本部のページがあり、平成25年12月に行われた第一回会合からの議事次第、資料、議事録を確認する事も可能です。
この中で、平成26年~平成28年に決定された「国土強靭化アクションプラン」が確認でき、概要を見ることができます。
国土強靭化アクションプランとは、基本計画のスムーズな推進を図るため、各プログラムの主要な施策事項やその推進計画を定めるもので、基本計画同様、重要なファクターであるとも言えます。この中では、住宅の耐震化率、上水道の基幹管路の耐震適合率、製油所の耐震強化率の今後の引き上げなどについて記載されています。
国が新たな方針を打ち出せば、建築基準も常に変動していくものです。日頃からこのような国の施策方針などをチェックしておくと、時流を掴むことが出来、経営事項審査申請の準備をする上でもプラスに働く部分があるかと思われます。
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